鉄筋コンクリートの建物の、コンクリートを流し込んで基礎土台を造ったり、建物の躯体形状を造る時に行う工事を、型枠工事といいます。型枠大工は、鉄筋の骨組みとベニヤ板を設置していくのが仕事となっています。鉄筋コンクリートの建物の多くは、この型枠工事で成型されたものです。建物における非常に重要な工程になりますので、型枠においては、工事の質を落とさないため機械化が行われず、型枠大工が人の手で設置を行っているのが現状となっています。
型枠の工法 型枠工事にはいくつかの種類があります。ここでは、主な3種類の工法を説明します。
日本における型枠工事のほとんどが、合板型型枠工法を採用しています。木製のベニヤ板で器を作る工法のことで、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。また重量が鋼板型枠と比べて軽く、作業効率がいいのも、合板型型枠工法が選ばれる理由となっています。
強度の高い鋼板を用いた型枠工法です。建物のデザインによって、通常の型枠では内側からの圧力に耐えられない場合や、躯体型枠工事の時に使用されることが多い工法となっています。耐久性が高く再利用できるのですが、重量が重く工事のコストもかかるのが難点です。
金型で模様が付けられた鋼板枠を用いて、コンクリート自体に模様をつける時に用いる型枠工法になります。鋼板より重量の軽い、硬質ポリウレタンフォームを使う場合もあります。